区内初!「こども食堂」ができました。

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近年、メディアでもとりあげられている「こども食堂」ご存知ですか?

 

子どもの貧困・孤食が全国的に問題となっていますね。

経済的な理由や、ひとり親といった家庭環境による事情から、満足な食事がとれていない子どもが

少なからずいるそうです。そんな子ども達に、家庭のような癒される場所で栄養たっぷりの

温かい食事を提供しようというのが「こども食堂」です。

たいていは地域のボランティアさんや寄附など多数の善意に支えられて運営され、

都市部を中心にしてその数は急速に増えているといいます。

 

戸塚区にもついに、「こども食堂」がOPENしました。

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わくわく、ドキドキ!そして・・・“ほっ”とする場所

「かしおのこども食堂」

 

柏尾地区で民生委員をしている寺村さんが立ち上げました。

どこかの施設や物件を借りて運営するケースも多いのですが、

こちらは自宅の一部を開放する「住み開き」スタイルです。

訪れてみると3階建ての大きなお宅でした。

 

こども食堂ができた経緯や現在の様子を、寺村さんのお話からご紹介します。

 

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寺村さん:

「この地域に困っている子どもがいるのか?こども食堂の需要があるのか?

実際にはよく分からないのです。

個人情報保護法の壁もあって、具体的には調べることができません。

子どもの貧困率は全国平均は約13%で、横浜市の平均は約6%と聞きます。

通常は家庭の厳しい状況を隠そうとするため、周囲に実態が分かりづらいものです。

 

政府のHPによれば、貧困率は上昇傾向にあり、ひとり親世帯では約50%に跳ね上がるという。

 

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玄関で猫が利用者をお出迎え? 

 

寺村さん:

「民生委員の仕事をしていると、時に子どもの貧困・ネグレクト・虐待といった話が

耳に入ってくることがあります。自分に役立てることがないだろうかと妻に相談したら、

快く意向をくみ取ってくれ、こども食堂を開くことになりました。

区役所や社会福祉協議会・福祉保健センター・町内会などの機関に相談して協力を仰ぎ、

なんとかスタートに至りました。

戸塚区では前例がないので、この試みがうまくいくか不安な要素も多くありますが

少しづつでも自分たちのやれる範囲でやっていければと思っています。」

 

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子どもから大人まで靴でいっぱいの玄関

 

寺村さん:

「一般的にこども食堂は、近所の子どもが一人でも来れるように

大体1.5~2kmの徒歩圏内の利用を想定しています。

チラシを作成して町内会の回覧板・掲示板・小学校の“はまっこ”でも告知しています。

これまで3回開催し口コミで参加人数も増え、予想以上の反響です。

でも個人宅で開催しているため、あまり大規模にせずこじんまりと

当分は1カ月に2回くらいのペースで開店日を設けるつもりです。」

 

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寺村さん:

「利用者の中には本当に困っているお子さんがいるのかは分かりませんし、あえて聞きません。

予約時に電話番号や名前は教えてもらいますが、住所は聞いていません。

ただ、何気ない会話の中でどの辺に住んでいるの~?みたいなことはありますが・・・

こども食堂を利用していることが周囲に知れたら恥ずかしいという意識もあると思うので、

来たいけれど来れない場合もあるし、ピンポイントで困っている子どもを呼ぶのは難しいですね。

大勢の利用者の中に、紛れていてくれたら嬉しいな・・・と思うばかりで、

そこがこども食堂特有の難しさです。」

 

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開店前、食堂に案内していただきました。

ナチュラルで温かみのあるインテリアになっています☆

食器もた~くさん必要、6人掛けの木のテーブルセットも2揃い購入。

他のテーブルも出して詰めれば、20人程度は入れるとのこと。

 

開店時間内、好きな時間に利用者がやってきます。

席数が限られているため順番に案内し、グループごとに相席です。

この日は子どもだけで来る姿は少なく、母親が連れてきている様子が目立ちました。

 

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 寺村さん:

「貧困にあえぐ家庭ばかりでなく、ひとり親・両親とも仕事で忙しいためにきちんとした食事を

用意することができず、菓子類やコンビニ弁当などでお腹を満たす子どもは多いです。

カロリー過多で痩せているわけではないけれど、必要な栄養素が足りていない場合もあるでしょう。

一人っきりで食べる“孤食”にも陥りがちです。」

 

こどもの食を取り巻く問題は社会全体で考えていかなければならないのですね。

社会的格差が広がる中、ますます課題は大きくなっていきそうです。

 

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戸塚新聞:

「食材なんかはどう調達しておられるのでしょうか?

こども食堂は寄附で賄われているという事例も多いと聞きますが。」

 

寺村さん:

「不要なものが届いたり、多すぎたりというケースもあるようです。

個人宅ですから置き場所もないですし、協力を呼びかけることはしていません。

近所の方から野菜など頂戴することもあり、本当に感謝しています。

旬の食材を使って素朴だけれど家庭的なメニューを用意し、

家庭的な雰囲気の中で楽しく食事を味わってもらいたいです。」

 

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~台所の様子~此処は女の戦場よ!

台所では寺村夫人と近所のボランティアさんたちがてんてこ舞い!

「ご飯を炊くのも4回目。間に合わないから早炊きしよう!」

 

鶏肉はなんと11キロも購入して、ジャンジャン揚げています。

 

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皆さん忙しそうだけれど、イキイキと立ち働いている様子。

まるで町内会や親類の集まりのよう。

 

こども食堂ではあるけれど、人と人が繋がれる場所、独居のお年寄りが来たり、

異なる世代間で交流できる場所として、いつか機能するようになれば~と

寺村さんは語っていました。

 

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本日のメニュー❤

とりの唐揚げ

付け合わせはポテトサラダ、レタス、トマト

キャベツの和え物

豆腐とわかめの味噌汁

白飯

大根の漬物

 

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子どもは無料、付添いの大人は300円

 

大人は唐揚げが1個多い(^^♪

おかわりできる品もあるようで、お腹いっぱい食べていいんですよ~!

 

ハンバーグや秋刀魚など毎回メニューは変わり、栄養バランスを考えて手作りしたもの。

主婦ライターもいただきましたが、家庭的な味付けで安心できる美味しさです。

真心がこもっており、じわっと温かい気持ちになりました。作り手に感謝!

 

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ボードゲームや本なども置いてあるので、自由に遊んでOK★

ワイワイがやがや思いっきり楽しもう♪

 

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食事が終わった人は、廊下を隔てた広い和室2間でくつろぐことができます。

 

食事だけでなく、こどものための居場所としても一役買っているようです。

そのうち宿題を持ってくる子や、母親同士の情報交換の場所になったり・・・

より良き方向へ進化していくといいですね。

 

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「今夜はやけに賑やかだニャ~?」

 

気ままに出入りしている何匹もの猫たち♡

台所や食堂の中へは入ってこないようにしています。

広いお庭には大型犬もいて、動物は子どもの格好の遊び相手に・・・

 

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ひとり男性の寺村さんは全体的に見回り監督をしながら

玄関先で帰る子ども達を見送って、お土産を渡していました。

今回はハロウィーンも近いとあって、特別にご近所さんが準備して差し入れてくれたそう。

 

寺村さん:

「このまま頂いたので、僕は何が入っているのか知りませんが・・・」

 

子どもたち、満足そうな顔つきで夜の闇に消えていきました。

気を付けて帰ってね~。またおいで~。

 

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「かしおのこども食堂」前の道路に立っている「のぼり」が目印です。

 

原則、予約制になっており、開店日の前日までに寺村さん宅へ保護者の方から電話をします。

名前・学校名・学年・電話番号を伝えます。(*個人情報は目的外には使用しません。)

お子さんが電話してきた場合は、保護者の連絡先を聞いて確認のTELをしています。

アレルギーへの対応は現在行っていません。

 

最後に・・・戸塚新聞より

「かしおのこども食堂」へみんなで行こう!と宣伝したかったわけではありません。

この善意溢れる素晴らしい活動を多くの方に知っていただき、こどもの貧困について考える

きっかけになればと思って取材に臨みました。

 

 

かしおのこども食堂

開催日時:不定期(月2回ほど)午後5時~午後8時

場所:寺村さん自宅(上柏尾町)

対象:幼児から中学生まで

参加費:無料(※付添いの大人は300円)

協力:柏尾地区民生委員児童委員協議会・戸塚区社会福祉協議会・上柏尾町内会

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