戸塚新聞は横浜戸塚の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

知っておきたい【ダブルケア】介護と育児の同時進行に悩む方、今後そうなるかも~という方へ・・・

新聞ちゃんと読んでます?ネットで済ませる人も多いでしょうか。

主婦的には政治経済面は脳みそが痙攣しそうなのでスッ飛ばしますが、

生活にまつわる記事には目がいきます。

今回のテーマも主婦ライター目線で捉えたダブルケアについて。

他人事ではありませんよ~。最後までお読みくださいね。

 

まず横浜市に拠点を置く「一般社団法人ダブルケアサポート」に連絡をとってみました。同協会の理事で芹が谷コミュニティ「てとてと」の代表でもある植木美子さんに会いに、港南区の「陽だまり」にお邪魔しました。基礎的な内容から確認してみましょう。

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『ダブルケアとは?』

育児と介護が同時に行なわれていること。またそれに限らず、介護+孫支援育児+配偶者や自分自身のケアなど・・・複数のケアを同時にする必要があることを指します。

 

『はじまりは?』

2012年、横浜国立大学大学院国際科学研究院准教授相馬直子さんと英国ブリストル大学上級講師の山下順子さんが「ダブルケア」という言葉をつくり、調査プロジェクトを始動させました。

 

『これまでの経緯は?』

横浜を中心に行われた調査研究では、ダブルケア当事者(=ダブルケアラー)の負担感がとても大きいこと、そして誰にも相談できずに孤独を抱えている方が多くいることが分かりました。

 

『2016年の政府調査』

身体的ケアを主としたダブルケア人口は25万人と推定され、経済的・精神的ケアなども含めると実態はもっと多いと言われており、晩産化・少子高齢化の影響でダブルケアラーは今後も増えると予想されています。

 

『ダブルケアラーの声』

  • どこへ相談にいったらいいの?
  • ママ友に子育ての話はできるけど介護の話はできない
  • 子育て・介護で行政の窓口が異なるので大変!
  • ダブルケアについて理解してくれる人がいない・・・

 

『どんな負担が?』

  • 精神的・体力的にしんどい
  • 親や子どもの世話を十分にできない
  • 兄弟・親戚間での認識のずれ
  • 経済的負担など
 *参照“一般社団法人ダブルケアサポート”作成リーフレット「ダブルケア」

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戸塚新聞:

「育児や介護それぞれに大変なのに、同時進行となると半端なく辛そう・・・」

 

植木さん:

「育児は成長とともに楽しめる要素も多いけれど、介護は先が見えない分しんどいといえるでしょう。一人で抱え込まないでぜひ周囲に頼ってください。オープンに話してしまうことで、情報が届いたり何かしらの配慮・優遇をしてもらえる可能性があります。」

  • ◎介護施設や病院などで、育児中であることを伝えておく
  • ◎保育園など子どもの預け先に、介護もしていることを伝えておく
  • ◎職場や友達、ご近所さんに現状を伝えておく

 

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戸塚新聞:「一人でこなすのは無理ですものね。マンション住まいだと近所とつながりにくいですが、なるべく地域の集まりには顔を出したり、恥ずかしがらずに周囲に悩みを打ち明けるとイイのかも。でも今の社会だとなかなか難しいかな~。」

 

植木さん:

「友達に話しづらければ、ダブルケアラー座談会を探したり、掲示板をのぞいてみるとか。

介護にはある程度の備えが必要。いつかは自分の身にも起こる事だと予想しながら、何となく考えたくなくて実際にその日がくるまで目を背けてしまいがちですよね。今は色んな情報がインターネットを通じて手に入る時代ですが、膨大な情報から必要なものを選択するのも大変です。取っ掛かりとしてはいいのですが、最終的には専門家や体験者の生の声を聞くことをオススメします。

どこで相談すればよいか入り口を把握しておくだけでも心強い。住所によって管轄の地域ケアプラザが決まっているので、確認しておきましょう。緊急時に子どもの預け先をどうするか?なども想定し、可能なサービスには申し込んでおくこと。横浜市には子育てサポートシステムがありますからね。ちなみに区役所での業務は基本的にタテ割なので、子どもと高齢者については別の部署になるから同時に相談を済ませることは難しいようです。」

 

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戸塚新聞:

「地域ケアプラザといえば、7月1日に「深谷俣野地域ケアプラザ」が区内で11カ所目に開所します。高齢者向けサービスというイメージがありますが?」

 

植木さん:

「各地域ケアプラザは運営する母体が違うため、それぞれに特色があるのですが、保健・福祉に関する支援を行う役割がベースです。本来はすべての世代の方が利用・交流できる施設で、介護だけでなく子育て関連のサポートもしています。複数の部門があり、ケアプラザ内でも連携していると思いますが、主に相談窓口になるのは・・・」

  • 「地域包括支援センター」のケアマネージャーさん(高齢者の介護について)
  • 「地域活動・交流事業」のコーディネーターさん(地域の皆さんを支える活動)

 

戸塚新聞:

「ダブルケアについて相談したいと訪ねればいいですか?」

 

植木さん:

「事前に連絡しておく方がベターです。ほぼ年中無休(年末年始など)で、平日は21時まで&休日は17時までと開館時間も長いので、仕事帰りや週末でも利用しやすいです。あとは各地域の民生委員さんと面識をつくっておくのも大事ですね。」

 

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戸塚新聞:

「戸塚区の動向について教えてください。晩婚・晩産の方も多いようで、ダブルケア該当者・予備軍がいそうな気がします。」

 

植木さん:

「東戸塚では地域ケアプラザ・とっとの芽で講習会をしたり、積極的に活動してくださっている民生員さんもおり、ダブルケアの視点が地域的に浸透しつつあります。戸塚区も広いですから、ケアプラザによって対応に差があるとは思います。原宿の特養「和みの園」では介護の相談はもちろん子育て支援もされていて、施設長の木内さんがダブルケアにお詳しいです。」

 

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その場で電話で「和みの園」にコンタクトをとって下さる植木さん・・・

施設長の木内さん談

「複数のケアを抱えている方はおられますよ。介護されているご家族の方に、ハッピーケアノート(*後述)を渡してダブルケアについてのお話をすることもあります。現場にいると、ダブルケアラーへのサポート体制が切実に必要だと感じます。母子手帳にも説明を入れて、もっと広く認知されてほしいですね。当園では“おうち保育園”という活動もしていますので、育児の面でも何かしら役立てることがあればと思っています。」

 

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植木さん:

「お伝えしたいのは、できるだけ楽しく前向きに乗り越えましょう!ということでしょうか。辛さの中にも喜びを見出し、介護を通じて親との関係が改善したり、親孝行ができたり。後になって振り返った時に、良い経験になったと思えるように・・・

そしてダブルケアラーは自分自身のことを後回しにしがちですが、自分の時間をもつ事は非常に大切。贅沢でもないし罪悪感を感じることもありません。たまには気分転換や趣味に取組みましょう!

年代的には40代が多いので、仕事を持っていたり更年期障害が始まる人もいますよね。無理せずに自身の体調管理にも気を配りましょう!家庭でのお母さんの存在は大きいので、健康で笑顔でいられることが他の家族にとっても何より重要なんです。」

 

戸塚新聞:

「お母さんが心身ともに疲れていたら、家庭は暗い雰囲気になりそうです。」

 

植木さん:

「ダブルケアラーさんと話をするなかで、最も多い意見はコレです。

“旦那さんにはとにかく黙って話を聞いてほしい!”

男性は職場での習慣からつい意見・提案などしてしまうのですが、効率化?改善策?フン!女性はそんなものを求めちゃいません!!!頑張っていることを認めてもらい、励まされたり、感謝の言葉をかけてもらったり・・・それが一番嬉しいんだと思います。いいですか、皆さん?

男性は黙って話を聞く!

これがポイントです。」

 

戸塚新聞:

「フフフ・・・なんだか夫婦円満の秘訣みたいですね。旦那さんは上司じゃないんだから、報・連・相してるワケじゃないし、上から目線でアドバイスするな!プンプン!って感じです。(←実感こめる)洗い物をちょっと手伝ってくれても、周りが水びたしだし、それでオレは家事を手伝っている!なんて顔されてもね~。(←実感こもりまくり)

 

一般社団法人ダブルケアサポートの活動紹介

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☆ハッピーケアノート

突然やってくる介護に備えて・・・ダブルケアラーの参考になるハンドブックを作成し、1冊300円で販売しています。介護について、経験者からのアドバイス、お金のコト、行政サービス連絡先など、お役立ち情報がぎゅっと詰まっています。お問い合わせはダブルケアサポート事務局まで!

 

☆ダブルケアtalk!

掲示板サイト~いつでも悩みを話せる場~

https://doublecare-talk.jp/

(*遠距離介護者向けのサイトもあるようなので、該当しそうな方は検索してみては・・・)

 

☆その他

リアルな共感の場「ダブルケアcafe」の運営、勉強会・講座など随時開催しています。

 

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東戸塚の子育て支援施設「とっとの芽」では「ハッピーケアノート」を扱っています。専門家はいませんが、相談すれば担当窓口につないでもらえるとのこと。

 

【話ができる場所】

 ①東戸塚VERYの会

「VERY」という女性誌がありますが、それくらいの読者層の年齢を意識して名付けられた【同世代のママたちとおしゃべりをする会】があります。

担当の杉崎さんにお話を伺いました。

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杉崎さん:

「基本的にフリートークで、これまでの開催では数組の母子が集まって主に子育て中心の話題で気軽な雰囲気で過ごしておられるようです。特に職員が加わることはありませんが、ケアプラザ内ですので何かご相談したい事があれば、担当者を紹介します。」

対象者:

  • ▼35歳以上で初産の方
  • ▼出産を控えている方
  • ▼ご両親などのケアをしながら子育てされている方
※川上町・品濃町・上品濃・前田町・秋葉町の在住者優先
  • 日時:第一木曜日(5月・1月はお休み)10~14時(出入り自由)
    会場:東戸塚地域ケアプラザ多目的室
  • TEL:045-826-0925
    担当:杉崎・池田・高祖
※駐車場なし、子連れOK、保育なし

 

②「おしゃべりカフェ」

in 芹が谷コミュニティ「てとてと」

~手と手とつないで~

地域の誰もが集えるみんなの居場所をつくりたいとの想いからスタートした市民団体。さまざまな趣向の会も運営!その活動拠点となる「陽だまり」火・水・木曜日の9:30~14:00頃にOPENし、セルフサービスのドリンク制(200円)で利用できます。

 

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代表の植木美子さん:

「おしゃべりカフェ」は第一金曜日10:00~14:00開催で予約不要・出入り自由。育児・介護・自分や家族のこと、みんなでお茶を飲みながら気兼ねなく話せますよ。ダブルケアに悩む人、歓迎!!気楽にお越しくださいね☆

  •  住所:港南区芹が谷2-8-12
  • TEL:080-9877-7266
  • アクセス:神奈中バス「芹が谷」下車1分
  • HP:http://tetoteto.org/
  • MAIL:info@tetoteto.org

戸塚新聞:

「植木さん、いろいろ教えていただき、ありがとうございました。最後にひとことお願いします。」

 

植木さん:

「これからの社会では、家庭内にある複数のケアを考えるうえで「子ども」・「高齢者」とを分けて対応することに無理が生じてきます。「ダブルケア」という視点を、既存の福祉サービス体制に浸透させ、包括的な支援を行っていくべきだと感じています。」

 

戸塚新聞:

「そのためには、課題が多くありそうですね。なかなか重いテーマで、頭がパンクしそうです。まずは知ることから、ですね。自分なりに備えたり、周りと情報をシェアしたり、備えあっても憂いありですが・・・。ダブルケアに直面する人が増える一方で、当事者の負担が少しずつでも軽減されるような社会に向かっていくことを願います。」

 

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一般社団法人ダブルケアサポート

~「育児と介護の同時進行」を地域で支える仕組みづくり~

事務局:(NPO法人シャーロックホームズ内)

横浜市西区南軽井沢18-1-110

TEL:045-324-5033

http://wcaresupport.com

https://www.facebook.com/wcareyokohama

MAIL:wcareyokohama@gmail.com

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